初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
放課後、あたしは職員室にいた。
「望月は進学希望……っと。どこの大学に行きたいかは決めてるのか?」
3年になり、進路のことで改めて担任に呼び出されていた。
「いえ、それはまだ……」
「3年生なんて、あっというまだからな。ご両親とは進路のことについて話してるか?」
「近いうちに話してみます」
「そうしなさい」
親もあたしが大学に行くとは思っているみたいだけど、あたし自身、まだちゃんと将来どうしたいとか決まってないからなぁ。
何も決めずに大学に進学したら、ダメかな。
それで大学に行ってからやりたいことを見つけるとか。
考え甘いかな。
「失礼しました……」
あたしは職員室を出て、教室へと歩いていく。