初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら

――土曜日の夜。



「え?どしたの?」



そろそろ寝ようと思って、あたしが部屋で布団を敷いていると、



色羽がスウェット姿で部屋にやってきた。



「おっすー」



そう言いながら、色羽も押し入れの中から布団を出してきて、あたしの横に布団を敷き始めた。



「なに?ちょっ……え?ここで寝るの?」



「うん。久しぶりに」



「あーそぉ」



なにをドキドキしてんだ、あたしは。



少し前までは、3人でこの部屋で寝ることなんて、しょっちゅうだったのに。



成が砂歩と付き合い出して、色羽があたしに告白してきたあとくらいから、



ふたりは夜あたしの部屋にいても、自分の家に帰って寝るようになってた。



そう誰かが決めたわけじゃなくて、自然とそういうふうに変わっていってた。



最初は寂しかったけど、寝相の悪いふたりに悩まされることもないし。



快適に眠れるし、これでよかったんだって自分に言い聞かせていたのに。



今夜、急にまた一緒に寝るとかさぁ!



色羽があたしの顔をジッと見つめているのに気づく。



「な、なによ?」



「心配すんな。襲ったりしねーから」
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