初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
色羽がフッと笑う。
「だ、誰が……そんな心配してないしっ!」
「顔赤いぞ」
「なっ……」
あたしは枕を色羽に投げつける。
色羽はその枕を布団の上に置いて横に寝っ転がった。
「ここで寝るの久々だな。成も誘ったけど、明日の朝早くからバイトなんだってさ」
「ふ、ふーん……」
色羽があたしの顔を見つめて聞く。
「成がいなくて残念?」
「べ、別にっ」
そうじゃないもん。
一緒に寝るのが久しぶりだから、落ち着かないっていうか……。
「明日ふたりで出掛けるんだし、今日一緒に寝て、一緒に起きようって思ってさ」
「そういえば明日ってどこに行くの?色羽の行きたいところってどこなの?」
「まだ内緒」
「えー?内緒ー?んじゃ楽しみにしてる」
あたしは部屋の電気を消して、布団の上に横になった。
月明かりの中、布団の上で見つめ合うあたしたち。