美狐はベッドの上で愛をささやく
ごめんなさい。
ごめんなさい。
汚らわしいわたしが、こんな想いを抱いてしまってごめんなさい。
好きになってしまってごめんなさい。
何度も、何度も謝って――。
だけど、罪悪感は当然のように消えなくて……。
目からは大粒の涙が溢(アフ)れ出す……。
わたしは泣きながら、ベッドの中でひたすら謝り続けた。
顔の下にあったクッションは、もう涙でびしょびしょになっているだろう。
このまま……泣き続けて、消えることができたなら、どんなに楽だろう。
わたしは、紅さんの好意をひん曲げてしまった。
優しい気持ちを……汚いモノに変えてしまった。
やっぱり、わたしはみんなが言うとおり、とても汚い化け物だ。
「ひっく……ふっ……」
嗚咽(オエツ)を押し殺し、顔をクッションにうずめて泣いていると――……。
「……良ちゃん」