美狐はベッドの上で愛をささやく
*・゚☆。・*彼が優しい理由。*
☆
゜
。
. ゜
。 。
。
「誰だ!!」
わたしの上に乗っているその人が言った直後、何かが軋(キシ)むような音と、何かにぶつかったような大きな物音が静かな公園内に響いた。
それとほぼ同時に、わたしの体は軽くなり、あたたかな何かに包まれる。
その、『あたたかい何か』は冷えきったわたしの体をすっぽりと包んでいた。
鼻孔(ビコウ)から匂うのは、甘い薔薇の香り……。
だからわたしを包むそれは、紅(クレナイ)さんだとわかった。
紅さんは、映画館から遠く離れているだろう、こんな薄気味悪いところまで逃げてきたわたしを追いかけてくれたんだ……。
どうして、
どうしてそこまで優しいんだろう。
「くれないさっ……ふぅ……くれないさ……」
わたしは紅さんに自由にしてもらった腕を伸ばし、目の前にいる優しい紅さんの服をギュッと掴んだ。
「紗良(サラ)ちゃん、怖かったね。もう大丈夫だよ。アレは、わたしが退治するからね……」
゜
。
. ゜
。 。
。
「誰だ!!」
わたしの上に乗っているその人が言った直後、何かが軋(キシ)むような音と、何かにぶつかったような大きな物音が静かな公園内に響いた。
それとほぼ同時に、わたしの体は軽くなり、あたたかな何かに包まれる。
その、『あたたかい何か』は冷えきったわたしの体をすっぽりと包んでいた。
鼻孔(ビコウ)から匂うのは、甘い薔薇の香り……。
だからわたしを包むそれは、紅(クレナイ)さんだとわかった。
紅さんは、映画館から遠く離れているだろう、こんな薄気味悪いところまで逃げてきたわたしを追いかけてくれたんだ……。
どうして、
どうしてそこまで優しいんだろう。
「くれないさっ……ふぅ……くれないさ……」
わたしは紅さんに自由にしてもらった腕を伸ばし、目の前にいる優しい紅さんの服をギュッと掴んだ。
「紗良(サラ)ちゃん、怖かったね。もう大丈夫だよ。アレは、わたしが退治するからね……」