俺様王子と2℃の恋

3

「……」

「……」

 王宮さんが私の頭を撫で始めて数秒。一体なにが起こっているのか、私には理解出来なかった。

「あの?」

 という声も聞こえていないようで、まだ撫で続けている。仕方ないので彼の手をムンズと掴んだ。

「わ!?」

 するとお約束というか、女が苦手なら当然の反応というか……

 王宮さんは我に返ったようにハッとしたかと思えば、私と触れた手を振り払うように頭から手を引いた。
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