俺様王子と2℃の恋
 すると、彼は周りを見ながら意を決したように「よし」と言って、私を道の脇に誘導する。手を引っ張られたら付いて行くことしか出来ず、私たちは人目から外れた脇道に立つ。

「あの?」

「決めた。やっぱり、俺の彼女になって。
 お前なら、ちょうど良い気がする」

「な!」

 何を失礼なことを言っているのこの人は!
 そう怒ろうとしたその時。

「静かに」

 と言い、いきなり口を押えて来た。
 え、なになに!?
 

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