俺様王子と2℃の恋
3
「(音をあげるのは、まだ早いかもしれない……)」
そんなことを、思った。
「あなたに、ここを譲ろうとしましたでも……やめます」
「は? あんた何言ってるの?」
「あなたの気持ちは分かります。あなたが樹のことを好きな気持ちも分かるから、苦しいのも分かる……」
そう言うと私の上にいる彼女は目をカッと開いて、今にも噛みつきそうだった。
「あなたに私の何が分かるの?」
「――分かります」
「嘘つかないで! 何が分かるのよぉおお!!」
そんなことを、思った。
「あなたに、ここを譲ろうとしましたでも……やめます」
「は? あんた何言ってるの?」
「あなたの気持ちは分かります。あなたが樹のことを好きな気持ちも分かるから、苦しいのも分かる……」
そう言うと私の上にいる彼女は目をカッと開いて、今にも噛みつきそうだった。
「あなたに私の何が分かるの?」
「――分かります」
「嘘つかないで! 何が分かるのよぉおお!!」