俺様王子と2℃の恋
「……残念ながら、分かるんですよ。だって、
私も樹が好きだから」
「~っ!!」
もう許さない――
彼女が振り上げた手は、そう唸っているようだった。
スピードを落とさないまま振って来るその手は、私にとっては凶器にしかならず。かわそうにも上に乗られている以上は身動きがとれない私は、ただ身構えるしかない。ギュッと目を瞑って来るだろう痛みに備える。
私も樹が好きだから」
「~っ!!」
もう許さない――
彼女が振り上げた手は、そう唸っているようだった。
スピードを落とさないまま振って来るその手は、私にとっては凶器にしかならず。かわそうにも上に乗られている以上は身動きがとれない私は、ただ身構えるしかない。ギュッと目を瞑って来るだろう痛みに備える。