俺様王子と2℃の恋
「……よし」

 暫く考えた風だったけど、何かを決めた王宮さん。一言そうつぶやくと、「じゃあ提案するけど」と更に案を重ねてきた。

「お、何でしょう?」

「俺が彩花の言ったことを理解したとして……俺がそれを受けたとして……」

「……ん? ん、何だかややこしくなってきました……?」

「いいから聞けよ」

 そう言ってニッと笑う彼は、何かイタズラを考えている悪い顔だ。
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