俺様王子と2℃の恋
「ごっこじゃなくて、正式に。
 どうだ?」

「どうだ、って……」

 すごく遊ばれているようだけど、つまり、彼が言いたいのは……


「……へへ、分かんないょ」


 思考停止。

 私の撒いたイタズラが、思わない形で返って来たもんだ――

 自分の不甲斐なさに、暫く笑いが止まらなかった。
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