俺様王子と2℃の恋
「どこかの誰かさんは気に入らないみたいだけどね」

 手を口に持っていき「ふふふ」と笑う彩花。
 カワイイなぁ――そう思ってしまう。

「嫌いなんて言ってない」

「え、そう?」

 門をくぐり下駄箱に入る。大分ゆっくり歩いたせいか、他の生徒はちらほらいる程度だった。
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