俺様王子と2℃の恋
 下からネクタイを引っ張られ、俺の首が自ずと下へ行く。
 そして首が痛くなったくらいに下がったと思ったら、

 フニ

 柔らかいものが、俺の口に当たった。

「……」

「~ッ」

 目を開けると、そこには目を固く閉じた彩花。背伸びしているのか、体全体がプルプルと震えていた。そしてそんな彼女が、

 俺にキスをしている。
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