俺様王子と2℃の恋
4
「はい、王み――」
ギリッ
「(いったぁああ!!)
うん、樹!」
他人らしく振舞うな――
腕から言葉が伝わった気がして、急いで訂正する。すると言い方はセーフだったのか、王宮さんは私から手を離す。
「(イッタイですよ、王宮さん!)」
「(黙れ、まだ見られてんだろ)」
ヒソヒソ声で話していると、周りにいた女子が正気を取り戻したのか「ちょっと」とえらく逞しい声を出してくる。え、なになに怖いよ!
ギリッ
「(いったぁああ!!)
うん、樹!」
他人らしく振舞うな――
腕から言葉が伝わった気がして、急いで訂正する。すると言い方はセーフだったのか、王宮さんは私から手を離す。
「(イッタイですよ、王宮さん!)」
「(黙れ、まだ見られてんだろ)」
ヒソヒソ声で話していると、周りにいた女子が正気を取り戻したのか「ちょっと」とえらく逞しい声を出してくる。え、なになに怖いよ!