俺様王子と2℃の恋
 だけど王宮さんはそのまま続ける。
 行くぞ――
 それだけボソリと呟いて。

「特別な人とかまどろっこしい――
 ちょうどいいや、紹介しよ。
 俺の彼女、彩花」

「は!?」
「うそお!!」

「というわけで、じゃ」

 今度はパシッと私の手を握って、女軍団の横を通り抜ける王宮さん。
 あ、このまま逃げるつもりなんだ。
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