俺様王子と2℃の恋
5
「王宮さんって、喋らない方ですよね」
「へ?」
「いや、何となく……というか、そうですよね?」
私の鞄が置いてある教室まで二人で戻っている最中、ずっと無言なままというのも落ち着かないので話しかけてみる。
言うまでもないけど、繋いでいた手は角を曲がってすぐに離した。向こうからとか、こっちからということはない。二人同時に、離すのが当然という風に離した。
こんな二人が恋人同士なんてのは本当に笑える話で……でも、だからこそ、落ち着かない。
「……そんなに喋らない」
「ですよね」
「でも」
「へ?」
「いや、何となく……というか、そうですよね?」
私の鞄が置いてある教室まで二人で戻っている最中、ずっと無言なままというのも落ち着かないので話しかけてみる。
言うまでもないけど、繋いでいた手は角を曲がってすぐに離した。向こうからとか、こっちからということはない。二人同時に、離すのが当然という風に離した。
こんな二人が恋人同士なんてのは本当に笑える話で……でも、だからこそ、落ち着かない。
「……そんなに喋らない」
「ですよね」
「でも」