【完】金髪クンの恋愛事情
「そっか、そんなことがあったんだね。」
よしよしと私の背中をさすってくれたあと、七海ちゃんは口を開いた。
「その香織って人が怪しいんじゃない?
黒澤君は優愛を溺愛してたわけだし……。」
で、溺愛…まわりにはそう見えてたのかな?
「でも私は遊びって……」
「それはさっき聞いたわよ。とりあえず元気だしなさいっても、無理よね…。
もう、今日は帰ったら?キツイでしょ、黒澤君に会うの。」
「う、ん。正直もう無理かも…」
朝だって重い体を起こしてきたんだから。
「私が上手いこと先生に言っとくから帰りなさい。」
優しい七海ちゃんに涙が出てきそうになるも、
「あり、がと……」
ギリギリ涙を堪えて走って家に帰った。