【完】金髪クンの恋愛事情
「ふーん、そうなんだ。」
一応口ではそう言っておく。
でも…私、黒澤君は悪い人じゃないと思う。
なんの根拠もないけどそう思えるの。
「七海ちゃん、そろそろ教室戻ろっか。」
お弁当も食べ終わり教室に戻ることにした。
教室に戻ると黒澤君はいなかった。
カバンもないし…帰っちゃったの?
「七海ちゃん、私、ちょっと用事思い出した!」
そう言って私は教室を飛び出した。
なんか、黒澤君を連れ戻さなきゃダメな気がする。
今なら自己記録出せそうな勢いで廊下を走る。
下駄箱につき、急いで靴をはく。
外を見ると黒澤君、発見。
もう、門を出ようとしている。
「あっ…ダメっ!」
急いで黒澤君を追いかける。
門を出て…左右どっちだ?
てか、なんで私は黒澤君を追いかけてるんだ?
…そんなことは気にしない。黒澤君を連れ戻すのは隣の席である私の仕事じゃないか。
勝手にそう思い納得しておく。
それより、左右どっちだ?