【完】金髪クンの恋愛事情
「勝手にそう言っとけば?七海ちゃんは私の美貌の半分もないものね。
嫉妬してるんでしょ?はぁ、美人は辛いわぁ…。
あと、直哉が誰を好きとか興味ないの。直哉が誰を好きでも私のこと好きって言うに決まってる。」
くすくす笑いながら言う香織。
最低だな、こいつ。
「最低っ!黒澤君のことが好きなんなら自分の力でなんとかしなさいよ。
そんなことしてるから……黒澤君はあんたのことを見てくれないのよっ…!」
伊藤さんのその言葉に香織の肩がピクリと震える。
そして香織はコップを手に取り、
ーーバシャ
ヤバイと思ったときには遅かった。
「なに偉そうに言ってんの?ウザい。」
香織はコップの中の水を伊藤さんにかけていた。