【完】金髪クンの恋愛事情




「冷、た…」



ポタポタと伊藤さんの髪から水滴が落ちる。



「おい、香織、やりすぎだ。
てか、お前最低。性格悪すぎ。」



ここは冷静に落ち着いて対応しなくてはいけない。



「は?修也は黙っててよ。」



「そう言われると思って今まで黙ってた。でも、もう我慢できねぇよ…。」



寒そうな伊藤さんを抱きしめる。



「え。」



戸惑いの声を上げられるけど気にしてはいけない。



「俺の彼女、傷つけられたら黙っていられると思う?俺、キレそうなんだよね。」




ごめん、伊藤さん。ここは彼女って設定でお願い。



「え、2人って付き合ってたの?」



「あぁ。な、七海。」



ごめん、名前で呼んじゃって。
でもここは同意して?



「う、ん…」



そう答えてくれた伊藤さんにホッと一息。
< 169 / 243 >

この作品をシェア

pagetop