【完】金髪クンの恋愛事情
「冷、た…」
ポタポタと伊藤さんの髪から水滴が落ちる。
「おい、香織、やりすぎだ。
てか、お前最低。性格悪すぎ。」
ここは冷静に落ち着いて対応しなくてはいけない。
「は?修也は黙っててよ。」
「そう言われると思って今まで黙ってた。でも、もう我慢できねぇよ…。」
寒そうな伊藤さんを抱きしめる。
「え。」
戸惑いの声を上げられるけど気にしてはいけない。
「俺の彼女、傷つけられたら黙っていられると思う?俺、キレそうなんだよね。」
ごめん、伊藤さん。ここは彼女って設定でお願い。
「え、2人って付き合ってたの?」
「あぁ。な、七海。」
ごめん、名前で呼んじゃって。
でもここは同意して?
「う、ん…」
そう答えてくれた伊藤さんにホッと一息。