【完】金髪クンの恋愛事情




「ま、いいけど。それよりこの間は悪かった。その……キス、とかしたりして。」



プイと目をそらして言う黒澤君。



あぁ、悪いと思ってくれてたんだ。
てことはまだ完全には嫌われてないってこと?



「よかったぁ…」



不安だった。黒澤君に嫌われてないかどうか。



「え、花咲…?なんで泣いてるんだよ…!」



「や…これは…気にしないで…っ」



これは安心の涙なんだから。



「気になるよ。そんなこと言われても。」



私の涙を拭う黒澤君。



「……く、黒澤君?」



私がそう呼ぶと黒澤君はハッとしたように手を引っ込めた。



「わ、悪りぃ!…くそっ、なにやってんだ俺は…!」



どうしたんだろ?黒澤君…。
< 174 / 243 >

この作品をシェア

pagetop