【完】金髪クンの恋愛事情




「ただいま。」




「おー、直哉おかえり。」



「今日もお疲れ様ね。」



家に帰れば優しい家族が待ち構えていて楽しかった。



でもある日、それが一気に崩れるんだ。



それは中2の冬。



「黒澤君がカンニングしてきました。」



テスト中、カンニングなんてしてないのにそう言われる。



テスト前日、そいつは俺にこう言った。



「よぉ、黒澤。おまえって1位じゃん、いつも。で、俺は2位。

俺、母さんに1位取らないと怒られるんだよね。それこそ半殺し。

だからさ、俺はなにがなんでも1位を取るから。悪いけど覚悟しとけ。

もともと俺はおまえが嫌いなんだ。」



< 181 / 243 >

この作品をシェア

pagetop