【完】金髪クンの恋愛事情
「ただいま。」
「おー、直哉おかえり。」
「今日もお疲れ様ね。」
家に帰れば優しい家族が待ち構えていて楽しかった。
でもある日、それが一気に崩れるんだ。
それは中2の冬。
「黒澤君がカンニングしてきました。」
テスト中、カンニングなんてしてないのにそう言われる。
テスト前日、そいつは俺にこう言った。
「よぉ、黒澤。おまえって1位じゃん、いつも。で、俺は2位。
俺、母さんに1位取らないと怒られるんだよね。それこそ半殺し。
だからさ、俺はなにがなんでも1位を取るから。悪いけど覚悟しとけ。
もともと俺はおまえが嫌いなんだ。」