【完】金髪クンの恋愛事情




「私も信じてるからね。黒澤はそんな人じゃないって。」



「あぁ、サンキュー。」



俺にはまだ仲間がいた。信じてくれる仲間が。



家に帰ると、


ーーパッシーン!


親からのビンタが飛んできた。



「いってぇな。なに?急に。」



「あんた、カンニングしたんだって?」



あー、その話か。先生が電話したんだな。



「あれは違ってーー」



信じてもらえないならしょうがない。否定をしようとすると、



「あんたねっ、カンニングするならバレないようにしなさいよ!

ご近所からの評判が悪くなるじゃないの。」



……は?なに言ってるんだ?
違うだろ。評判とかじゃないだろ。



「母さん、俺はやってないから。」




「うるさいわね。お母さんはね、カンニングをしたかしてないか、じゃなくて、

したと思われないようにしなさいって言ってるの!


してなくてもしたと思われる行為をしたらいけないのよ。」



< 188 / 243 >

この作品をシェア

pagetop