【完】金髪クンの恋愛事情
「私も信じてるからね。黒澤はそんな人じゃないって。」
「あぁ、サンキュー。」
俺にはまだ仲間がいた。信じてくれる仲間が。
家に帰ると、
ーーパッシーン!
親からのビンタが飛んできた。
「いってぇな。なに?急に。」
「あんた、カンニングしたんだって?」
あー、その話か。先生が電話したんだな。
「あれは違ってーー」
信じてもらえないならしょうがない。否定をしようとすると、
「あんたねっ、カンニングするならバレないようにしなさいよ!
ご近所からの評判が悪くなるじゃないの。」
……は?なに言ってるんだ?
違うだろ。評判とかじゃないだろ。
「母さん、俺はやってないから。」
「うるさいわね。お母さんはね、カンニングをしたかしてないか、じゃなくて、
したと思われないようにしなさいって言ってるの!
してなくてもしたと思われる行為をしたらいけないのよ。」