【完】金髪クンの恋愛事情
でもある日、俺は真実を知る。
放課後、忘れ物に気づいて教室に取りに戻ると香織とクラスメイトの会話が聞こえた。
「ねぇ、香織、あんた黒澤君と付き合ってるんだって?」
「え?うん、そうよ。」
「へぇ、ビックリだわ。なんで?
あんなに黒澤君の悪い噂流したくせに。」
クラスメイトの言葉に引っかかる。
悪い噂を流したのに?、どういうことだ?
「えー、だってさぁ、直哉、顔だけはいいんだもん。
頭もいいし運動神経もいい。
高校になってもとの黒髪に戻せばみんなにあこがられるじゃない?」
ん?なに言ってんだ…?
「うわー、あんたサイテーね、中崎のときだって黒澤君にカンニング疑惑を作れって言ったじゃん。」
「あー、あれはね、直哉を陥れるため。こうでもしないと私を好きになってくれないんだもんーー」
それから俺は放心状態で話を聞いていた。