【完】金髪クンの恋愛事情
「なに?」
黒澤君の声。
だけどそれはとても冷たいものだった。
…そんなんじゃ負けないもん!
なにと勝負してるかわかんないけど、
気合を入れる。
「えっと…その…おはよ。」
考えて考えて出した言葉が挨拶。
まぁ、まだ挨拶してなかったし?
誰に対してかわからない言い訳をしておく。
「………」
なぜか黙ってる黒澤君。
え、どうしたんだろ?
挨拶しちゃダメだったのかな…。
うーん、と考えてると黒澤君はクスリと笑った。
「え…?」
なんで笑ってるのか、わけがわからない私は首を傾げるしかない。
クスクスと笑いながら黒澤君は私の方へ歩いてきた。
そして私のところまで来ると、
私の頭の上にポンと手を置いた。