【完】金髪クンの恋愛事情
黒澤 直哉 side
「おい、おまえ追いかけなくていいのか?」
花咲が教室を飛び出していった。
この女と喧嘩をしてたからか涙目だった。
喧嘩の原因は俺。
この女は俺に近づくな、と言い、
花咲は俺をかばった。
「はぁ?なんで私が追いかけなくちゃいけないのよ。」
俺のことがよぼど嫌いなのか目も合わせないようにしてくる。
…まぁ、こんな扱いはなれたけどな。
みんなそうだ。俺の見た目だけで判断してさ。
ま、金髪な俺が悪いのか。
「なんでって…友達なんじゃないのか?
あいつ涙目だったし多分泣いてるぞ。」
「そんなの…わかってるわよっ!
でも行かないの。行けないのよ。
そんなに気になるんだったらあんたが行けば?」
「は?」
なんだこいつ、俺を花咲に近づけたくないんじゃねーのかよ。
「じゃ、お言葉に甘えて。」
そう言って俺は教室を出た。