王子様の逆アプローチ
「私は、麻耶の病気のことを知ったのは麻耶が亡くなる二日前のことでした
麻耶に話があると麻耶の家に呼ばれて麻耶の口から聞きました
話すときの麻耶は涙なんか流さずに教えてくれました
麻耶は、自分の病気のことを知ったのは麻耶が亡くなる一ヶ月前のことでした
麻耶は私に話すときまだ余命5ヶ月で
早くになくなるとは思いませんでした
麻耶は一ヶ月ずっと、誰にも言わず一人で抱えこんでいました
クラスのみんなに言うの?って聞いたら
言わないといっていました
たぶんクラスのみんなに言うのが怖かったのと麻耶自身、受け入れたくなかったのだと、思います
麻耶はそのことから頭痛やふらつき吐き気などがありました
私も気づいてあげられなくて何度も謝りましたが麻耶は笑顔でした
涙を見せたのは1回だけでした
亡くなる前の日は私と二人で思い出の、あるところに色々生きました
麻耶は泣いてはいませんでしたが無理して笑っているように見えました
私が見ている限り弱音を吐くことはほとんどありませんでした
亡くなる日はお昼ご飯を食べて教室に戻るときに廊下でいきなり倒れました
私は支えきれずに倒れそうになったところを永山くんが助けてくれ二人で保健室に連れていきました。
保健の先生が救急車を呼び病気までいきそのまま亡くなりました。
私はまさか余命5ヶ月も残っているのに亡くなってしまうなんて思いもしませんでした
麻耶のお母さんからクラスのみんなへと手紙を預かってきました
今、読みたいと思います」