可愛いなんてバカらしい

グラウンド

学校に着くと、門のところで生徒会が挨拶運動をしていた。


当然、生徒会長もいる。


俺に気づくかなぁ？


「おはようございます！」


生徒会長はそんな俺の気持ちにも気がつかず可愛い笑顔を他の男に振りまく。


複雑な感情に襲われる。


ふと、俺と目があった。


「おはようございます！」


「お、おはようございます！」


俺の返答に生徒会長はニコッと微笑む。


可愛すぎる....！


朝から悶え死にさせる気か....！


そんな俺の気持ちを察した海斗が俺の背中軽く叩いて、


「行くぞぉ？」


と言い、俺を引っ張っていった。


生徒会長は"俺"が"私"だとは気づいていないように思えた。


まぁ、一瞬の出来事だったし仕方ないかぁ。


普通に話したら気づくはずだ....！


めげるな、俺！


負けるな、俺！