可愛いなんてバカらしい
気づいたら病院で寝ていた。


横には花がそえられていて、カーテンの隙間からもれる日光が眩しい。


ドアの向こうからパタパタと音がする。


「目が覚めたのね」


看護師さんだ。


あれ?


そういえば、俺、事故に遭って.....。


「お父さんとお母さんは...?」


太陽はお父さんとお母さんに光を当てなかった。


なんて意地悪なんだろう。


こんな誕生日初めてだ。


まだ、親からプレゼントもらってないよ?


俺はね、今ね。


親が戻ってきてほしい。


それだけを祈ってる。
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