可愛いなんてバカらしい

これは夢?


ふわふわする。


リビングでは母さんが晩御飯の支度をしている。


父さんはパソコンと睨めっこ。


「父さん.......母さん?」


「ん~?どうしたの、真琴。」


母さんは優しい笑みを見せた。


「生きてたのか...?」


「何寝ぼけたこと言ってるんだぁ?」


父さんはパソコンから目を離し、俺の頭を優しく撫でた。


「事故にあって...二人とも死んで...」


「事故?なんの話だ?」


父さんは再びパソコンに目を向けた。


「私たちはずっと、真琴の側にいるわ。大丈夫よ。」


母さんは笑った。


その二人の顔は悲しそうな顔にも見えた。


あぁ、夢だ。これは夢なんだ。


父さんと母さんは確かに死んだ。


「ハハ......早く目ぇ覚めてくれよ...悲しくなんだろうが...」


父さん.....母さん。


会えて良かった。


あのときの誕生日プレゼント、確かに受け取ったよ。


もう一度、二人に会いたかった。


ありがとう。
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