キミスキ。*くまのぬいぐるみ*
「了解。じゃあ、IDは?」
少し思い出していた私は、大和さんの質問で我に返った。
「あっ。はい。××××です」
私のIDを聞くと、
「短っ!」と言って笑いながら、携帯に入力し始めた。
その間、帰り道が同じ私達は、横断歩道を渡り、同じ歩幅で歩いていた。
長いようで短い時間だった。
分かれ道に差し掛かったとき、
「ありがと!じゃー雅紀に教えとく!」
と言ってにっと笑い、自転車を漕いで颯爽といなくなった。
は、話せた――。
大和さんに少し気まずい意識を持っていた私は、少し肩の荷が軽くなった気がした。
その後すぐ、大和さんと雅紀さんから友達追加が来た。