AM1:30
「よみちゃーん?帰るよー?」
太陽さんと付き合い始めてから、毎日教室に勇太さんが迎えに来るようになった。
赤い短髪はよく目立つ。
「今行きます。」
急いで机を片付けて、廊下に出た。
ちょうどその時、隣のクラスの女子がかけてきた。
「あのっ!先輩!これっ、もらってください!」
私の脇を通り過ぎ、先輩の前で立ち止まった女子はピンクの紙袋を差し出した。
「んー?俺にくれんの?これなーに?」
勇太さんはフレンドリーだ。初対面の女子でも邪険に扱ったりしない。
そこがまたモテるんだろうけど。
「えっと…もうすぐバレンタインなので…そのっ、チョコレートです!1番最初に渡したかったので……!」
「あーそっかぁ。もうそんな時期なんだねぇ。君、名前は?」
「あ…田部あやかです!」
「あやかちゃんかー。ありがとー。もらっとく。」
ニコッと笑った先輩におじぎして、田部さんは再び走り去った。
こんな廊下のど真ん中で告白とは凄い勇気だと思う。
あっけにとられて見ていた私に、先輩が近づいてきた。
「ごめーんお待たせ。行こっかー。」
その数分後、校舎を出たところで紙袋を押し付けられた。
「よみちゃーん。あげるよこれ。」
中身も確認せずに、よくそんなことができるなと呆れてしまう。
「…もらえませんしいりません。」
「えー?俺チョコレートとか嫌いなんだよねー。1番最初に渡したいとかキモいしー。」
「…勇太さんは悪魔ですね。」
「そー?もらってあげただけ優しいと思うんだけど。」
これを田部さんが知ったらきっと惚れたことを後悔するだろう。
「俺、女の子には優しいから。よみちゃんにも優しいでしょ?タダでチョコレートあげるっつってんだよ?」
「………。」
モテる男は大概最低な性格をしている。
と昔何かで読んだことがあるけれど…
勇太さんに限って言えば、かなり当てはまると私は思う。
太陽さんと付き合い始めてから、毎日教室に勇太さんが迎えに来るようになった。
赤い短髪はよく目立つ。
「今行きます。」
急いで机を片付けて、廊下に出た。
ちょうどその時、隣のクラスの女子がかけてきた。
「あのっ!先輩!これっ、もらってください!」
私の脇を通り過ぎ、先輩の前で立ち止まった女子はピンクの紙袋を差し出した。
「んー?俺にくれんの?これなーに?」
勇太さんはフレンドリーだ。初対面の女子でも邪険に扱ったりしない。
そこがまたモテるんだろうけど。
「えっと…もうすぐバレンタインなので…そのっ、チョコレートです!1番最初に渡したかったので……!」
「あーそっかぁ。もうそんな時期なんだねぇ。君、名前は?」
「あ…田部あやかです!」
「あやかちゃんかー。ありがとー。もらっとく。」
ニコッと笑った先輩におじぎして、田部さんは再び走り去った。
こんな廊下のど真ん中で告白とは凄い勇気だと思う。
あっけにとられて見ていた私に、先輩が近づいてきた。
「ごめーんお待たせ。行こっかー。」
その数分後、校舎を出たところで紙袋を押し付けられた。
「よみちゃーん。あげるよこれ。」
中身も確認せずに、よくそんなことができるなと呆れてしまう。
「…もらえませんしいりません。」
「えー?俺チョコレートとか嫌いなんだよねー。1番最初に渡したいとかキモいしー。」
「…勇太さんは悪魔ですね。」
「そー?もらってあげただけ優しいと思うんだけど。」
これを田部さんが知ったらきっと惚れたことを後悔するだろう。
「俺、女の子には優しいから。よみちゃんにも優しいでしょ?タダでチョコレートあげるっつってんだよ?」
「………。」
モテる男は大概最低な性格をしている。
と昔何かで読んだことがあるけれど…
勇太さんに限って言えば、かなり当てはまると私は思う。