南くんの秘密。
綺麗に仕上がったシュークリーム。
それをお皿に盛りつけ、リビングまで運んでいく。
紅茶も入ったところで
「いただきまーす」
上品にもフォークでそれを戴く。
口に入れた瞬間あたしは目を大きく見開いた。
お母さんもそんなあたしの様子を見ながら感想を述べるのを待っている。
ゴクリとそれを飲み込んで。
「すっ、凄い!こんなのおいしいの食べたことありません!!」
お世辞じゃなくて、本当に美味しくて思わず拍手をしてしまった。
作りたてというのはもちろん、南君仕様でもあるのかクリームの甘さは控えめだけど凄く濃厚でまろやかで。
生地もしっとりな口当たりなのに、見た目はとてもふんわりしているという絶妙な出来栄え。