南くんの秘密。
「ほんとに?ここまで喜んでもらえて作った甲斐あったわー。蒼斗でもここまでのリアクションしてくれたことないわ」
お母さんは嬉しそうに、あたしの感想を素直に受け取ってくれた。
生クリームとカスタード。
目の前のシュークリームを綺麗に平らげると、あたしフォークを置いて改まって切り出した。
「お菓子作り教えてもらえませんか?」
……と。
あたしの中に、ある意図が芽生えて。
「もちろん喜んで。でどんなのがいいの?」
「はい。好きな男の子に作ってあげたいな…と思って」
「あらまぁ」
お母さんは目を輝かす。