南くんの秘密。



あたしはある計画が頭の中に浮かんでいた。


夏休み入る寸前南君の誕生日がある。

その時に告白しよう…と。


「彼、甘いものがあまり得意じゃなくて。それでも愛情のこもったものと思ったら手作りのお菓子がいいかなって。何かいいお菓子ないでしょうか」


もちろん甘いものが苦手…と聞いた南君の食べられるお菓子が何なのかを知るという前提で。


「あら。男の子ってみんなそうなのね。うちの蒼斗はね、ガト―ショコラなら大好きで食べるのよ。甘さも控えめにしてね」

「そっ、それ!教えて下さい!」

「いいの?それで。もっと甘さ控えめのお菓子なら沢山あるけど」

「それでいいんですっ!」


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