南くんの秘密。



その顔のまま黒板に目をやった南君。


―――瞬間


「……ッ」


喉に何かを詰まらせた様な声を出し、体を固まらせた。

そして顔を歪ませた後、1人黒板に向かい全てを消して行った。

無言のまま。



「さぁー席につけ―」


みんなが見守る中、全てを南君が消し終えた時、先生が入って来てしまった為、みんなは何事も無かった様に席に着き、あたしもそれに倣った。


南君は少し動揺した顔をしていて、あたしはドキドキしながら彼の隣を過ごした。


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