南くんの秘密。
それは思ったよりも声が張ってしまい、南君はもちろん、そこら辺にいた全員が振り返った。
……っ!!
矢のように突き刺さった視線を受けながらも、あたしの足は南君の元へと歩みを進めていた。
ちゃんと謝りたい。
謝らなきゃ。
色んな気持ちを抱えながら、ゆっくりゆっくりと。
ジャリ…。
南君の前に立つ。
「あれ~?まだいるんだ南に告白する子」
「正体がバレても好きだなんて、ちょっとおかしいんじゃないの?」
ふっ、と耳に入った声。
耳障りなその声に、眉を寄せながら顔を向けると。