南くんの秘密。
「…で?どこに行ってたわけ?」
“おかげでお預けくらったよ”軽く毒を吐きながら、あたしは今日のメイン"エビピラフ"を口に頬張った。
さっきから何度お腹がキュルルと鳴ったことか。
美帆が教室を飛び出してからは軽く10分は経過している。
いっそのこと食べてしまおうと思ったけど、1人で待っているのに抵抗はなくても、やっぱり1人でお弁当を食べるのには抵抗があった。
「だから先に食べてていいって言ったじゃん!」
開き直った様に美帆が言う。
一気飲みしたお茶は、残りもあと僅かなようで箱の形は崩れていた。