南くんの秘密。
パチ…パチ…パチ…
それはギャラリーから不揃いに湧きあがった拍手の音。
そしてそれはいつの間にか、割れるような拍手に変わって行った。
「みんな見てんぞ」
「いいもんっ」
「今度の校内誌、間違いなく一面だぞ」
「本望だよ」
「……ふっ。
けど、すごいことしてくれたな。…佐藤みたいな奴、ちょっといない」
…あたしの意図、バレちゃったんだね。
「その努力に完敗」
けど、南君はそう言うと、今度はあたしを力いっぱい抱きしめてくれた。
南君を好きで良かった。
ずっと想い続けていて良かった。
あたしの執念勝ちだね。