十六の夜
みんなと…
あれ?そこから先思い出せない…
「死んでるの俺かも。」
うーん、と一人悩んでいると春輝くんが
ミュージックプレーヤーを片手に呟いた。
「…は?なんでだよ?!」
知明くんが眉間にしわを寄せながら問い詰める。
「ミュージックプレーヤーの再生途中の曲。俺の好きな曲なんだよ。」
「だったら、そのミュージックプレーヤーは兎汰のだろ?」
ミュージックプレーヤーを春輝くんから奪い取り私に見せてくる嵐くん。
ゆっくりとうなずくと
嵐くんはだよな、と言った。
「それと、その本は夏幸の本だろ?」
「あ、うん。」
嵐くんはさらさらとみんなの持ち物を返してゆく。