ナイト!



しかもあたし、ほぼ裸だし!?

(バスタオルはあってないようなもの)



「あ、悪い」



そう言って南雲くんは立ち上がると、頭をかきながらドアの方を向く。



「こっち見ないでよね!!」



あたしは南雲くんに牽制をかけながら、すぐに制服に着替える。



「まだ寝てるのかと思ってた」

「…さすがに人様のお家で長く寝られないから」



南雲くんはドライヤーを持ってあたしに近づく。



「髪の毛、濡れてるね。乾かしてあげる」

「い、いいです…」

「いいから。ずっと濡れていると風邪ひく」

「自分で…」

「自分ですると時間がかかるだろ」



反論はするけれど、半ば強引に南雲くんはドライヤーを髪の毛に当てる。



ご好意を断ることができなくて、あたしは外の景色を見る。




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