ナイト!




だからあたしは行動を起こした。




だけど失敗に終わった。




東雲である以上、東雲からは逃げれないことを知った。





どう足掻いても逃げられない。




人生を諦めた瞬間だった。





心身ともに成長した今は、そういう醜い大人の感情があるからこそ、生まれるものがあるのだと、冷めた感情ではあるが理解はしている。



だけど未熟な頃に植え付けられた感情は、消えることはない。




これからもあたしは、権力のために生きる大人と、権力にしがみつく大人と、秘密が生まれる場所を見ていかなければならない。




そして今夜もきっと、大人達の秘密が生まれる。





ホテルは夜も、眠らない。




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