ナイト!
***




「よお、なに早々とつかまってんだよ」



理事長室でトランプをしていた俺たちの元に現れたのはマサ。


さっき仁も来たから残るは結衣だけ。



まあ、結衣なら大丈夫だろうとは思うけど。




ドスンとソファに座ったマサは天井を見上げている。




「僕たちと一緒にトランプでもする?」

「しねぇ」

「マサ、なんかあった?」

「何もねぇよ」

「まさか凛ちゃんにキスでもした?」

「な、な、何言ってんだ!?」



俺が冗談紛いで言った言葉に慌てながら否定するのが怪しい。



怪しいというか、絶対何かあった。



それを順平も仁も悟ったのか、三人で顔を見合わせる。



まじか……。



「ホホ、お主、会長に惚れとるのか」



遠慮というものを知らない理事長は、足早に言う。




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