ナイト!
あたしが求められているのは経営者になることで、どちらかというと白零よりも青嵐学園で敷き詰めた勉強をするほうがよかった。
だけどなぜか、東雲の女は白零へとの風習があったために、白零女学院への入学が決まったのだ。
そしてもちろんのことながら、あの自由もなければ楽しみもない、大事に大事に育てられるあの環境には合わなかった。
中等部に入ると、実際に父親から株を譲り受け、オーナーとなり、東京のホテルでは総支配人の座も得た。
今までそのためだけに与えられた教養は、見事にあたしを経営者へと仕立て上げる。
別に嫌いではなかった、この仕事は。
父も、叔父さんも、兄も姉もこの道に進んだのだから、当たり前だと思っていたし、それになにも疑問も持たなかった。