ナイト!



「そう、」



あたしはそれ以上何も言わなかった。



さすがに人のことに首を突っ込めるほど器用な人間ではないし、行くか行かないかは個人の自由でもあるから。



「あ、」

「んだよ?」

「忘れ物した。送りは本当にいいから、じゃあまた今度!」

「お、おいっ!」


仕事用の大事なパソコン、理事長室に置いたまま!


マサが声を出してたけどそれを振り切って階段を駆け上がる。


昼間にお仕事を理事長がしていいと言ったから、そのまま置きっ放しにしてて、忘れる所だった。



たどり着いた理事長室はまだ明かりがついていた。



理事長まだ帰ってなかったのかな、と思いながら扉をノックして開ける。



「あっ…」



中にいたのは、昼間ぶりの南雲くん。



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