ナイト!
2日目の研修はわりとあっけなく終わった。
ほぼ研修に興味のないナイトのメンバーに付き合わされて、ほとんど暇人だったけど。
でも移動がたくさんあったから、足はどっと疲れた。
「はぁ〜…」
ホテルの部屋のベッドでぐったり。
晩御飯まで、寝よっかな…。
「凛お嬢様、お疲れのところ申し訳ございません」
「…っ!?」
びっくりするくらい、どこからか現れた坂口さん。
「なんっ…」
「お電話が入ってます」
そっと差し出された電話。
坂口さんが笑顔も見せず、電話を差し出してくるのは、プライベートの電話じゃない。
仕事か…。
「ーーーはい」
よっぽどがない限り、あたしが任されてるホテルの総支配人たちは電話をかけてこずとも解決できる術は持っている。