ナイト!
誰かの掛け声で、三人がプールに飛び込んで行く。
「へぇ…」
三人とも、綺麗なフォームで泳いでいく。
バンッと、先に手をついたのは、なんと仁くん。
一番小柄なのに、二人よりも速かった。
「こんな分かりきった勝負にのるマサって、相変わらずバカだよなぁ…」
ベンチに足を組んで座りスマホを触っている順平くんは、プールには目もくれず言った。
「分かりきった勝負?」
「そう、僕たちの中で運動神経良いのって仁だし。マサはただの喧嘩馬鹿なだけ」
「仁くんが運動神経良いのって意外だよね…」
ジムに行ってるって話も聞くし、家は武道家とも聞いてはいたけど。
「人は見た目じゃないってことだよ。ね、結衣?」
「あぁ…」
ニコッと笑って南雲くんに話を振る順平くん。