ナイト!



まさかのお姉ちゃんと、吹雪くんの出会い。


たしかに淫交とか、そういう出会いじゃなかった。



「ま、その日に持ち帰りしちゃったけどねー!」

「お姉ちゃんっ!!」


あんた、なにやってんのよ!?

出会ってその日に持ち帰りするものじゃないでしょ!!



「だって、その時高校生とは知らなかっんだもん…」

「…だもんじゃないし、しかもお姉ちゃんの仕事のこと、吹雪くんにバレてるんじゃ…」

「さすがにそこはオーナーに黙ってもらってる。そもそもホストクラブに出向いた理由もオーナーしか知らないから」

「徹底的だね…」

「東雲のせいで、私生活まで邪魔されたくないでしょ」

「そうだけど…」



この世界で、東雲という名前が与える影響を、あたしもお姉ちゃんも、知らないわけではない。



だからこそ、隠したいんだ。



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