ナイト!
【7】ドキドキな密会
・1
ーーーー……
あの日の言葉が、頭から離れない。
『あんた、結衣くんのこと、好きなんでしょ。』
「はぁああああ……」
なんてことだ、
なんてことなんだ。
「凛様、どうなさいました?」
「…いえ、気にしないでください。それより本日のご予定を」
「はい…。本日は23時よりーー」
お姉ちゃんの言葉が、言霊のように、頭の中を駆け巡る。
それは、もうここ一週間、ずっとだ。
お姉ちゃんの言葉を否定もできず、肯定にもできない、もどかしさ。
なんであたし、こんなことで悩んでるんだろう…。
彼は南雲で、あたしは東雲。
それだけで、なにも、思っちゃいけないのに…。
「ーー以上になります。ご不明な点はありますか?」
「いえ、今日は全て支配人にまかせます」
「はぁ…」
心が、揺れ動いてしまう。