ナイト!
「じゃ真衣ちゃん、結衣の所にでも行きましょう!」
「はいっ!」
紫苑さんは、真衣さんを連れて、理事長室を出ていく。
「…理事長」
「すまんがの、南雲の家のことには口出しはできぬからの…」
「いえ、あたしには関係のないことですから」
そう、関係のないこと。
昨日あったことも、何もかも。
「前々から婚約者の話はあったんですが、年が明けてから、急速に話が早まったんです」
「茅野くん!?」
「おお、副会長」
「赤崎の方から話がきて、南雲の家族会も赤崎なら申し分ない家柄と判断したんだろう」
「娘の殿方も反対できる立場ではないからの…」
「南雲グループのトップでも?」
「東雲のとことは違って、グループの社長がトップってわけじゃないんだよ、南雲はな…」
「殿方も娘の結婚のことで逆らえぬところもあるからの…」